アパート探し、アルバイトなど筑波大生向けのWebサービスを提供。2020年、コロナ渦で事業を引き継いだ当初は事業がうまく回らず「怖かったですね」と、振り返る。そんな時こそ攻めの姿勢でサービスの質を高め、次第に経営は上向きに。つくばに根を生やしたビジネスを展開する、その思いを聞いた。
筑波大の在校生や受験生を対象したサービスを、4つ運営しています。
まず在校生向けに、筑波大学アパート情報サイト「つくいえ」と、アルバイトの情報サイト「ツクバイト」。筑波大を受験する学生向けには、オンライン個別指導塾の「ツクガク」を提供し、つくば市の地域密着ポータルサイト「つくばちゃんねる」では、つくば在住者や、旅行などでつくばを訪れる方など、幅広くご利用頂いています。
「つくいえ」は閲覧者が年間36万人で、利用者は2,000人。「ツクバイト」の閲覧者は年間10万人で、利用は800人です。
「つくばちゃんねる」は、つくば市の店舗さんであれば登録ができ、店舗の口コミ情報やクーポン、店舗情報を掲載していて、現在は約1,200の店舗さんに登録して頂いています。
大学2年次から筑波大発ベンチャー企業でアルバイトやインターンをしていた経験から、いつか起業したいと考えていたんですね。いつかの起業に向けて資金などの準備をしようと、新卒でビズリーチという採用周りのサービスを提供する会社に入社し、3年が経った頃、当時の筑波大発ベンチャー企業の経営陣、筑波大OBの方が事業を引継がないかと声をかけて下さって。
不安な部分もありましたが、僕自身の会社を立ち上げ、事業を引き継ぐことにしました。
銀行から創業融資を受けることになったので、まず借金をするのが怖かったですし、ちゃんと毎月売上をあげて銀行にお金を返せるかという点と、つくばに戻ることへの不安もありました。
大学時代を過ごした場所ではありますが、ビジネスでつながりがあったわけではないので、ゼロから関係性を構築しなければいけない。そういった不安がありました。
僕の人生計画や目標から逆算して、起業が最適な道だろうと。一例ですが、周囲の人に対して経済的にも、環境的にも支援できる人財になりたいと考えた時に、民間企業で働くこと以上に、経営者になった方が目標を達成できる可能性が高いと感じました。
そのためには「やるしかない!」この一点で、がむしゃらにお客さんを訪れては話を聞いて頂き、徐々にお客様を増やしていきました。
はい。大学では、オンライン授業になって、学生が宿舎から1人暮らしになる必要がないので、「つくいえ」の利用者が減り、もちろん売上も減りました。利用者が少ないですから、どの不動産会社さんも情報サイトへの掲載には積極的ではなかったです。苦しい時期でしたね。
そこで、あえてリスクをとって、売上にはこだわらずに広告を出したり、プロダクトの品質を上げることにしました。当時は怖かったですけど、結果として今はV字回復しています。
サラリーマン時代も営業、営業で駆け回っていました。しかし当時とは違って、経営者という立場ですから。期待をいただくだけではなく、サービス品質にこだわり、本当に良いものを提供するための事業開発観点も大事だと気づきました。すごく時間の使い方のバランスが難しいと感じています。。
これは自分で会社を立ち上げなければ経験できないことだったと思います。
ユーザーへの有益な価値提供にこだわり続けられるかですね。
例えば「ツクガク」は筑波大の在学生にオンライン家庭教師を務めてもらっているのですが、彼らの経験がスキルとなり、将来に役立てば嬉しいですし、受験生が無事に合格して「皆さんのおかげです」と言ってもらえると、やりがいを感じます。そんな人たちを日々増やせる会社でありたいと思っています。
地元が富山県だったので関西の大学が第一志望でしたが、落ちてしまって。後期に向けて、先生が勝手に筑波大に願書を提出していたので、当時は筑波大が何県にあるかも知らなかったですし、どの学部に志願したのかも知りませんでした(笑)。
全国から学生が集まっているので、バックグラウンドが様々な人がいましたね。勉強面ではもちろん、スポーツに秀でている人も多いですし。
僕自身は18歳までサッカーをしていて県内2位になりましたが、大学で蹴球部に所属しながら授業に力を入れるのは難しいと思って所属しませんでした。
1年次に学園祭の実行委員になり、2年次に幹部を務めたことですね。大学で一番大きな団体なので、たくさん友達ができたらいいなという軽い思いで参加しましたが、たった3日の学園祭に対して全力で1年間を通して作り上げていくことは、一瞬一瞬のためにひたすら練習するスポーツに近い感覚だと感じました。
県内外から3万人が集まる学園祭で、ミスコンを主催や、お笑い芸人の誘致、茨城県中の日本酒を協賛して頂くイベント等をマネジメントできたことは貴重な経験になりました。
高校時代はサッカーが忙しくて学校の行事にはあんまり積極的に参加できなかったので、大学で100名ぐらいのメンバーをまとめたのは大きな経験でしたね。
はい。その経験があったからこそ、どこかベンチャー企業で学びを得ようと元々の「つくいえ」でインターンすることにしたんです。大学近くでのインターン経験が僕を起業へと導いてくれたと思います。
会社に関しては、引き続き筑波大に関わる人を支援していきたいです。
現状は、入学前の学習指導と入学後のアパート、アルバイト情報の提供をしていますが、卒業時のサポートが完全ではありません。今後は就職支援や大学生活の支援をトータルで出来る会社として事業拡大を図りたいです。そして、それぞれのコンテンツに関わる従業員やアルバイトには、次のキャリアにつながる経験を一緒に作っていける職場にしたいです。
僕自身、大学時代の経験からキャリアが始まったので、同じように充実した大学生活を1人でも多くの人に経験してもらいたいですし、入学前から個別指導塾のサービスを使っている人とつながれたのもご縁ですから、彼らを最後まで支援したいという、純粋な思いがあります。
私どものサービスを使って、入学前からストーリーを作ってあげたいですね。
経営者として「大切な人の大切な人まで大切にする」ことを、これからも大事にしていきたいです。
今はつくば市の方や大学時代の友人知人、新卒で就職した際に知り合った経営者や従業員におんぶに抱っこの状態なので、いつか経済的にも、環境的にも、人的なつながりでも皆さんに恩返しできるように、周りの人をサポートできるような立ち位置になりたいなと。
旅館業をしてみたいですし、将来的にはサッカースクールみたいなものも運営したいですね。現状は、目の前の課題に右往左往する日々ですが、将来的には自分の利益やスタッフだけのためではなく、「これがいいものだ」と胸を張れるサービスを作り、社会に役立つことをやれる経営者になりたいと思っています。
自分自身の価値あることを、貪欲にやる姿勢がつくばウェイだと思います。ビズリーチ(現 Visionalグループ)で働いていた時に「価値ある事を正しくやろう」という言葉を知り、まさに筑波大生を言い表している言葉だなと。真面目で泥臭くて、知的なものがある、それが筑波大生だと思います。
筑波大には関東圏以外の大学生が約40パーセント在籍していると言われているので、色んな人間に出会えますし、研究機関も多い。研究学園都市といわれる環境で、自分が少しでも興味があると思ったものに対して、まずは一歩踏み出してみてください!
所属: | 株式会社キャンパスライフドットコム |
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役職: | 代表取締役 |
出生年: | 1995年 |
出身地: | 富山県 |
出身高校: | 富山中部高校 |
出身大学: | 筑波大学 |
学部: | 生物資源学類 |
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研究室: | 農業機械研究室 |
住んでいた場所: | 天久保4丁目 |
行きつけのお店: | くい亭、油虎 |
ニックネーム: | しゅん |
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趣味: | サッカー観戦・サウナ |
特技: | ピアノ |
尊敬する人: | 多すぎてわからないですけど、稲盛和夫さん |
年間読書数: | 30冊 |
心に残った本: | 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年(村上春樹著) |
心に残った映画: | フォレストガンプ、ファイトクラブ等 |
好きなマンガ: | スラムダンク・ワンピース |
好きなスポーツ: | サッカー、陸上 |
好きな食べ物: | ハンバーグ |
嫌いな食べ物: | なし(昔はレバーが苦手でした) |
訪れた国: | 16カ国 |
大切な習慣: | ゆっくり湯船に入る+朝風呂 |
口癖は?: | 特になさそうだけど、「2秒でやろう?」とか |
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